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院長ブログ

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歯周病にならないためには

2025.08.19

京都市山科区の歯医者、鈴木歯科医院の院長 鈴木貴之です。
今回は、「歯周病にならないためには」についてお話をしていきます。

1.歯周病とは?

歯周病とは、歯を支えている「歯ぐき」や「骨」が細菌によって壊されていく病気です。
初期は「歯肉炎」と呼ばれ、歯ぐきが赤く腫れたり出血しやすくなります。
進行すると「歯周炎」となり、歯を支える骨が失われ、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。

日本人が歯を失う原因の第1位が歯周病であり、成人の約8割が何らかの歯周病にかかっているといわれています。
まさに「国民病」とも呼べる病気だと言えます。

2.歯周病が怖い理由

歯周病が恐ろしいのは「自覚症状が少ないまま進行する」点です。
痛みや強い違和感を感じたときには、すでに進行していることが多いのです。
さらに、歯周病は口の中だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼすことがわかっています。

例えば
・糖尿病を悪化させる
・心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める
・妊娠中は早産・低体重児出産につながる可能性

つまり、歯周病を予防することは「全身の健康を守ること」にもつながります。

3.歯周病を防ぐためにできる日常習慣

歯周病予防の基本は「毎日のセルフケア」です。

・正しい歯磨き
歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、歯と歯ぐきの境目を意識して磨きます。力を入れすぎず、1本1本丁寧に動かすことが大切です。

・フロスや歯間ブラシの活用
歯ブラシだけでは歯の間の汚れは60%程度しか落とせません。
デンタルフロスや歯間ブラシを組み合わせることで、歯周病の原因となるプラーク(歯垢)をしっかり除去できます。

・舌や口腔内の清掃
舌の表面や頬の内側にも細菌は付着します。
舌ブラシなどを使うことで口腔内全体の細菌数を減らすことができます。

4.食生活と歯周病の関係

歯周病は生活習慣病の一つともいわれています。
そのため食生活も大きく関わっています。

・糖質の摂りすぎに注意
甘いものや間食が多いとプラークが増えやすくなります。

・高い強度
ジルコニアは非常に強いため、長期間の使用に耐えることができます。

・ビタミンC・カルシウムを意識
歯ぐきの健康維持にはビタミンCが不可欠です。
またカルシウムは骨の健康を守ります。野菜・果物・乳製品をバランスよく摂取しましょう。

・よく噛む習慣
噛むことで唾液が分泌され、口の中の自浄作用が働きます。
軟らかいものばかりではなく、繊維質のある食べ物も取り入れましょう。

5.定期検診とプロフェッショナルケアの重要性

いくら毎日のケアを頑張っても、家庭での歯磨きだけでは完全に汚れを取り切れません。
そこで欠かせないのが「歯科医院での定期検診とプロフェッショナルケア」です。

・歯石除去(スケーリング)
歯石は自分では落とせません。歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングで取り除く必要があります。

・歯周ポケット検査
専用の器具で歯ぐきの溝の深さを測り、歯周病の進行度を確認します。

・早期発見・早期治療
初期の歯周病であれば、比較的簡単な処置で改善が可能です。

6.歯周病予防に役立つ最新の治療・技術

近年は歯周病予防・治療の技術も進化しています。

・レーザー治療
歯ぐきの炎症部分をレーザーで殺菌し、痛みが少なく短時間で処置できます。

・抗菌薬の応用
必要に応じて抗菌薬を用い、細菌の繁殖を抑えます。

・光線力学療法(ブルーラジカル治療など)
特殊な光と薬剤を使って細菌を死滅させる方法で、副作用が少なく注目されています。

・デジタル口腔管理
定期的な写真やデータ管理により、歯ぐきの状態を経時的にチェックできます。

7.心と体の健康と歯周病のつながり

歯周病はストレスや生活習慣とも深い関係があります。

・睡眠不足や過労 → 免疫力低下 → 歯周病悪化
・喫煙 → 歯ぐきの血流を悪化させ、治癒力を下げる
・ストレス → 唾液量減少や食いしばりを招き、歯周病のリスク増加

つまり歯周病予防には「心身の健康管理」も欠かせないと言えます。

8.まとめ

歯周病は「気づかないうちに進行する」恐ろしい病気ですが、正しい知識と習慣で予防が可能です。
・毎日の丁寧なセルフケア
・バランスの良い食生活
・定期検診とプロのケア
・ストレスや生活習慣の改善

この4つを意識すれば、歯周病から歯と体を守ることができます。
「歯ぐきからの出血は小さなサイン」です。放置せず、早めに歯科医院でチェックしてみてください。
もし歯のことで何か気になることがありましたら当院までお気軽にご相談ください。

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